黄昏ビジネス



◆年齢のせいか、最近とても気になることがあります。テレビをつければ青汁をはじめ健康と美容に関する通販CMのオンパレード。
DHA、EPA、青汁、黒酢、グルコサミン、コエンザイムにローヤルゼリー、ブルーベリーニにニンニク卵黄、しみとりクリーム、尿漏れパンツ・・・・もはやテレビCM業界は老人と半病人のためのドラッグストアと変わり果てた感がありますね。

◆血液をサラサラにするDHAやEPAは青魚に含まれている成分で、厚労省が推奨している一日当たりの摂取量はこれだけですが、当社の製品はたった一粒でOK、などと宣伝していますが、魚嫌いでなくても毎日これほどの青魚を食べなきゃあ生きていけないのでしょうか?
魚1日分

青魚を食べなければ重大且つ深刻な事態になるような言い方ですが、これでは厚労省のお墨付きを利用してB層に脅しをかけ、大儲けしようとしているのでしょうが、その通販CMのサプリを服用しないと早死にするかのような恐怖感を持つ人もいるでしょう。

◆青汁系統の通販CMも同様で、厚労省の推奨では毎日、これほどの野菜を摂取する必要がありますが、当社の青汁はわずかスプーン一杯でOKなどと言っていますが、馬じゃあないんだから、毎日そんなに生野菜が喰えるか!

図5野菜の量-thumb-700x294-1266

◆美容と健康と言えば、最近はトレーニングジムに通い筋肉質の体に改造する人が多くなっているそうですが、ことさら目につくCMがあります。

RIZAP(ライザップ) TVCM つぎつぎと!イキイキと!赤井英和篇


ライザップ最新CM30秒番を3本一気に!


◆この会社の記事が週刊新潮6月25日号に書かれています。彗星のように現れたブラック企業という見出しが気になります。客もスタッフも続々と「ライザップ」脱走者たちの被害報告。背骨が折れた!後遺症が残った!などの被害が出て、脱会するので返金を要求するも会社はそれを拒否しているということです。

週刊新潮






ライザップ社:「返金」の承認規定撤廃

トレーニングジム運営のライザップ社(東京)は18日、広告でうたっている「30日間全額返金保証」に関する会則を改め、返金に際しての会社の承認規定を撤廃した。神戸市のNPO法人「ひょうご消費者ネット」が「利用者の誤解を招き不適切」として、広告の該当部分を削除するよう求めていた。ライザップ社は「全額保証」の広告表現は今後も続けるとしている。
 同社の親会社「健康コーポレーション」が同日、ホームページで明らかにした。転勤や転居など利用者側の都合による退会でも返金の対象とする。
 削除を求めていた「ひょうご消費者ネット」は国認定の適格消費者団体で、改善されない場合は差し止め請求訴訟を起こせる。申し入れでは、広告にはプログラム開始後30日までは「内容に納得がいただけない場合、全額を返金する」との記載がある一方、ジムの会則には「会社が承認した場合」と条件を記載していた点を問題視。同ネットは、景品表示法などに違反していると指摘していた。【神足俊輔】
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%83%E3%83%97%E7%A4%BE%E3%80%8C%E8%BF%94%E9%87%91%E3%80%8D%E3%81%AE%E6%89%BF%E8%AA%8D%E8%A6%8F%E5%AE%9A%E6%92%A4%E5%BB%83/ar-AAbKL1A




◆近頃はテレビ離れが進んでいるといわれていますが、それでもまだまだテレビは相当な力があるようで、CMで急成長する企業が後を絶ちません。ライザップもその成功例の一つでしょう。それもテレビ局が大企業の広告出稿量が激減しているために、背に腹は代えられず、カネさえ出せば出自が解らないような、怪しげな広告主のCMでもオンエアするようになっていますから、虚業でも成功できるチャンスはあります。

ライザップがどのような理念で成功したのかについての面白い分析がありましたので転載させていただきます。





ライザップを急成長させた「ちょびっとしんけん」とは何か?


先週、ライザップが『週刊新潮』に叩かれた。

 トレーナーのほとんどがパートタイマーで、おまけに17時間ぶっ続けてこきつかうなどの「ブラック企業」だと指摘。さらにトレーナーの知識や経験不足のもとで行われるハードな糖質制限などで利用者の健康にも危険が及ぶかも、なんて調子で報じられているのだ。

 もちろんライザップ側は、「事実と異なる内容を多く含む」として猛抗議。法的措置も辞さぬ姿勢で臨んでいる。どちらの主張に分があるのかは、これから新潮社と運営元の「健康コーポレーション」でとことんやり合っていただくとして、双方の主張に耳を傾けて感じるのは、ライザップという企業がここまでの急成長を果たした背景には、やはり「ちょびっとしんけん」があるということだ。
 は? と首を傾げる人も多いだろう。「ちょびっと真剣」にやる程度じゃあ2カ月であんなにムキムキにならない。「ガッツリ真剣」だろ、なんて声も聞こえてきそうだが、そういう意味ではない。

 漢字で表記すると「儲美頭信健」。人間の欲望や劣等感を巧みに刺激して成長するビジネスの頭文字を並べたもので、今から20年以上前に経済評論家の小林正和氏が唱えた。

 「儲」は投資話・先物取引など、「美」は美容器具やエステ、「頭」は英会話や通信教育、「信」は新興宗教・霊感商法や自己啓発、「健」は健康食品や健康グッズなど。早い話が、いわゆる「コンプレックス産業」のことだと思ってもらっていい。
 そういう視点でライザップを見てみると、ここまでの成功の理由が分かる。例えば、ライザップの代名詞ともいえるテレビCMだ。

●コンプレックスビジネスのツボ

 でっぷりとしたタイコ腹を突き出した憂鬱(ゆううつ)な表情の男女が、ホッソリした途端にピッカピッカの笑顔で、こんがり日焼けして、歯まで白くなる。もはや伝統芸ともいえるベタなビフォーアフター広告だが、自宅の姿見の前でため息まじりにお腹の肉をつかんだ経験のある者ならば見ずにはいられない。

 そんな扇情的なビジュアルにダメ押しをするのが「結果にコミットする」というスローガンだ。

 「儲美頭信健」には「コンプレックスを刺激」という特徴以外にも共通点がある。儲(もう)かる、美しくなる、頭が良くなる、心が救われる、健康になる……もうお分かりだろう、通常の商いでは口にするのも憚(はばか)れるような明確な結果を声高にうたう。「結果にコミット」である。つまり、ライザップの成功というのは、「コンプレックスビジネス」のツボをしっかりと抑えているからとも言えるのだ。

 ただ、これは諸刃の剣でもある。結果を明確にうたうということは、それだけ叩かれるリスクも高まるからだ。

 しかし、ライザップがすごいところは、「2カ月で、このカラダ」というキャッチコピーによってこのリスクもうまく回避をしていることだ。

この言葉は裏を返せば「このカラダ」を保証するのは「2カ月」のみで、3カ月、4カ月後にどんなカラダになるのかまでは面倒みませんよと宣言しているに等しい。つまり、この挑発的なコピーには事後責任から距離を置くという“守り”の側面もあるのだ。

 実際に昨年、ライザップのビフォーアフター広告に出演してスリムになったグラドルが撮影会に現れたところかなりぷよっとしていたことがネットで話題になったが、この「リバウンド」でライザップを批判することはできない。

 映画『スターウォーズ』でヨーダが、ルーク・スカイウォーカーに厳しい修行を施した後に「フォースはお前と共にいるのだ、いかなるときも」みたいなことを言って自信をつけさせたが、これと同様にライザップも「2カ月で肉体と習慣を変えましたが、それを持続できるかどうかはあなた次第」というロジックが成り立つからだ。

●「言葉」はビジネスの成否をわかつ生命線

 そんなのただの“言葉遊び”だろと思うかもしれないが、ライザップのような「儲美頭信健」にとって、「言葉」というのはビジネスの成否をわかつ生命線なのだ。「言葉」によってバカ売れもするし、「言葉」によって追いつめられる。

 例えば、ネット通販なんか典型的だ。商品を手にとることができないので、宣伝文句や説明文が重要になるのだが、勢い余って饒舌(じょうぜつ)になり過ぎると景品表示法やらにひっかかる。

 「健康オンラインショップ」というサイトもそうだった。ここの売れ筋商

品である「豆乳クッキーダイエット」を、「1食分の栄養をしっかりカバー」とうたったが、実は栄養素は1日の食事摂取基準の3分の1を満たしていなかった。

 「ボニック」という痩身器(そうしんき)もヘタをうった。「通常価格2万5000円 約96%OFF 980円」とディスカウントストアも裸足で逃げ出すような値札をつけたが、実はこれでは買えない。定期コースに加入して一定期間、1本数千円のジェルを買い続けるか、ジェルのセットを購入してなくてはならなかったのだ。役所が言うところの「有利誤認」である。

 こういう「言葉」のダメ出しを13件くらって、東京・埼玉・千葉・神奈川・静岡という5都県から2012年9月4日に改善指示を受けた。そんな「健康オンラインショップ」を運営していたのは、「健康コーポレーション」。言わずもがな、ライザップの運営元だ。

 自治体から叱られた企業だから怪しいもんだとか主張したいのではない。このような「言葉」を扱ってきた通販ビジネスの実績があるからこそ、ライザップは他のプライベートジムにはなしえなかった成功をおさめることができたということが言いたいのである。

●「医薬品事業」をスタートする予定

 ビジネス誌などでは、ライザップをフィットネス業界の常識を打ち破った「脅威の低コスト経営」なんて紹介しているが、それは彼らを「フィットネス産業」と見ているからであって、「通販ビジネス」と考えるとさして驚くような話ではない。

 通販は店舗をもたない、配送は宅急便、コールセンターも外注する。「固定費」というコストをいかに低くおさえて、他の店にはない稀少性の高い商品をダイレクトに顧客に送りつける。この商品がライザップでいえば、独自の食事制限メソッドだ。これをダイレクトに会員に売るだけなので、広大なスペースもいらないしマシンもいらない。トレーナーが時給900円のパートタイマーでいいというのも、メソッドの“デリバリー役”に過ぎないからだ。

 プライベートジムに「儲美頭信健」と「通販」のメソッドを持ち込むという発想に関心をしてしまう一方で気になるところもある。新潮社への猛抗議をする1週間ほど前、健康コーポレーションは「医薬品事業」をスタートすると発表したのだ。予定では今年8月には医薬品の販売を開始するという。

 医薬品というのはあまりに露骨に「結果」をうたうと、薬事法にひっかかるし、誇大広告という問題もある。つまり、健康コーポレーションの“得意技”が封印されてしまうわけだ。にもかかわらず進出をするというのはよほどの勝算があるのか。「儲美頭信健」が「医」の世界でどこまで通用するのか注目したい。

[窪田順生,ITmedia]

http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%92%E6%80%A5%E6%88%90%E9%95%B7%E3%81%95%E3%81%9B%E3%81%9F%E3%80%8C%E3%81%A1%E3%82%87%E3%81%B3%E3%81%A3%E3%81%A8%E3%81%97%E3%82%93%E3%81%91%E3%82%93%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8B%EF%BC%9F/ar-BBlbLBt




◆いまどきのカネ儲けのキーワードは「儲美頭信健」だそうです。それはコンプレックスを持つ人をターゲットにしたビジネスなのですね。

そう言えば「ライザップ」だけでなく、各種サプリメントやカツラ、尿漏れパンツなどの通販CMも同じく、悩みやコンプレックスを持つ人をターゲットにしたビジネスで、いまどきビジネスのツボを抑えた「儲美頭信健」が生かされています。

◆年配者は貯蓄や可処分所得が大きいといわれています。カネのない若者を相手にしていても商売にはならないので、加齢で体力や気力が落ち自信を失っている黄昏族のカネを毟ろうというのが昨今のビジネスなんですね。

しかし医者の中にはサプリメントの多用や、過度な運動はかえって寿命を縮めるという人もいます。それでもコンプレックスを持っている人は通販CMを信じて、これからもどんどん買い続けるでしょうな。

▼美容と健康のためなら死んでもいいってか?


親分猫

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