蟻地獄のギリシャ

◆デフォルトの危機に瀕したギリシャに対して、ユーロ圏の財務相の合意で支払いの4カ月延長が合意されたことで、メディアは「ギリシャが財政破綻やユーロ圏離脱へと追い込まれる切迫したリスクは後退した。
ラガルド他

チプラス新政権にとっては、長期的な債務軽減策について債権団と協議する時間的猶予が生まれた格好となる」などと、評価しているようですが、4カ月などあっという間に過ぎて行きます。そうなる前に有効な政策があるかと言われると、全くないと言わざるを得ないのではないでしょうか。

Alexis_Tsipras_2013.jpg



◆ドイツのメルケル首相は、延長と追加融資の条件として、ギリシャ政府に歳出削減と緊縮財政を迫っていますが、新政権の首相になったアレクシス・チプラスは厭だと突っぱねています。
国民の信任を得て選挙で大勝したのだから、これまでより国民給付を拡大する積りのようです。

チプラスは17歳の時からギリシャ共産党の青年団に所属して教育制度改革に反対し仲間と共に数カ月に渡り学校を選挙したそうですが、筋金入りの共産主義者のようです。


◆彼はアテネ大学と大学院で土木工学や都市工学を学んだそうですが、そうした技術でかつて、田中角栄がやった日本列島改造による全国的、近代化のような大事業でも起すなら未来はあるかもしれません。しかしそんな予算を組める状態ではありませんし、紀元前に建てられた廃墟のような歴史遺産、オリンポスの神殿を壊して、現代都市に生まれ変わらせるなど所詮無理なことです。観光資源を壊してしまえばギリシャは収入の道が閉ざされます。

オリンピア


◆政権交代があるたびに国民の人気取りのために、公務員の雇用を増やしてきたことが仇になり、労働人口の約4分の1、つまり4人に一人が公務員と言う事になります。


◆ギリシャではタクシーに乗っても、店で飲食しても土産を買っても、領収書を出しません。領収書をくれと言うと、「料金が高くなるぞ」と拒否されます。たまには解ったと言って、メモ紙を破って鉛筆で、ミミズがのたくったような汚い数字だけ書いてよこします。正規の領収書を出すと課税の対象になるので、それを出さない代わりに値引きするという訳です。消費税23%をポケットに入れるという訳です。
レシートなしで本当に値引きしているのかどうか解りませんが、名目も日付もない数字だけのメモでは何の領収書か解りません、これでは、日本に帰って出張旅費の清算ができないので大変困った経験があります。



◆ギリシャ国民の納税意識については、様々な評論家等が言及を行っているようですが、2012年5月、国際通貨基金(IMF)の専務理事クリスティーヌ・ラガルドが「ギリシャ人はみんな税金逃れをしようとしている」と発言して、ギリシャ国民から大きな反発が起きています。


◆脱税文化を持つギリシャでは、脱税や税務署職員の汚職が蔓延して、徴税能力の低さから、さらに税収不足につながっていく、まるで泥棒を雇っているようなものです。


デモB

◆ギリシャ人は元来、余り働くのが好きではないようで、「借金しても踏み倒してよい」という気質です。EUの中でギリシャのGDPは僅か2%だと言われています。つまり収入が無いのに、借金して贅沢しているのです。


その上、身の丈に合わない年金制度を採用していることも問題になっています。年金受給開始年齢が早くてなんと、55歳前後である事と、「社会保障給付費」と「人件費」が国庫歳出の7割を占め、年金給付額が現役時代と大差ないと言われています。日本などの先進諸国と比べて高すぎること。これがギリシャ財政破綻刺せている元凶です。


◆遺跡観光とオリーブと魚類しかなく、これと言って産業も無いギリシャが、4ヶ月債務を引きのばしても、また4ヶ月後には資金ショートするわけです。ドイツのみならずEUの国ではこれ以上ギリシャ人に只飯を食わせる積りはないと怒り始めているようです。


◆因みに、2012年3月 10年国債の利回りは36.5%だそうです。そんな高金利の国際なら有り金はたいて世界中が買いに回る筈ですが、始めから踏み倒す積りのギリシャの国債など今買う奴はいません。これ以上ギリシャをEUの一員として止めると、加盟国全体に負担がかかり、共倒れになる恐れがあります、だから加盟国の間でギリシャの処遇が問題になっていて、EUから抜けて貰おうという意見が多くなっているのですが、ギリシャの財務相が開き直って脅迫に近い発言をしています。








ギリシャが離脱すればユーロ圏は崩壊=バルファキス財務相



[ローマ 8日 ロイター] - ギリシャのバルファキス財務相は8日、ギリシャがユーロ圏を離脱すれば他の国が追随し、ユーロ圏は崩壊するとの見解を示した。
バルファキス財務相



同相はイタリア放送協会(RAI)のインタビューで、ギリシャの債務問題はユーロ圏全体の緊縮財政を拒否する取り組みの一環として、解決されなければならないと述べ、欧州投資銀行(EIB)が出資する大規模な投資計画が必要だ、との考えを示した。


「ユーロ圏はぜい弱で、カードで城を作っているようなものだ。ギリシャのカードを取り除けば、全体が崩れる」と述べた。
ギリシャや他国が、現在の条件では債務を返済できないという事実に向きあわない限り、ユーロ圏は分裂や崩壊のリスクに直面すると語った。

トランプ城

同相はさらに「イタリアの債務状況は持続不可能だ」と指摘した。


これを受け、イタリアのパドアン経済・財務相は、イタリアの債務状況は強固で持続可能だと反論し、バルファキス財務相のコメントは不適切だ、と批判した。

http://jp.reuters.com/article/idJPKBN0LD02X20150209







◆確かにトランプで作った城のように、一枚が抜けると全体が壊れてしまうかもしれません。スペイン、ポルトガル、イタリアなどがこれに続く国が出る可能性があります。


しかし、これらの国々は必死になって財政再建の為の自助努力をしていて、ギリシャのように開き直って借金を帳消しにしろ、「さもなくば、EUから離脱するぞ」という脅しはかけていません。この財務相は乱暴で、まるでヤクザのようですが、何故かドイツでは大層好評だそうです。








ギリシャ新財務相の「男らしい風貌」、ドイツで大人気


[ベルリン 9日 ロイター] - 債務問題の再交渉などで欧州を歴訪しているギリシャのバルファキス新財務相(53)だが、「男性的な魅力が漂う」としてドイツで大人気となっている。
公共放送ZDFテレビのキャスターは「バルファキス氏は疑いなくカリスマ性に満ちた人物。映画の『ダイ・ハード6』に出てきそうだ」と発言。シュテルン誌も「古典的な男性らしさ」と称える記事を掲載した。

同誌は、バルファキス氏は「黒の大型バイクを乗り回し、シャツの裾をズボンに入れず、ギリシャ彫刻でしか見られない古典的な男らしさを振りまいている」と書いている。

バイク

皮ジャン


ウェルト紙も特集記事を掲載し、財務相の「坊主頭、クールなスタイル、男らしいヤマハのバイク」を絶賛。「ギリシャの債務は大問題だが、新財務相は魅力的。スター誕生だ」としている。

さらに、ファッション雑誌も「貧しくてもセクシー」(poor but sexy)と題した記事で「彼のクールなスタイルは見逃せない」と注目している。


http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPKBN0LE0HK20150210







◆確かにダイハードのブルース・ウイルス張りですが、洗練させていないところが野性的と見られるのでしょう。いずれにしろ、チプロス首相とバルファキス財務相のコンビは欧州の資本主義国とは全く異なる共産主義者ですから、ネクタイも締めず、ならず者のようないでたちでEUの首脳たちに無理難題を押し付け、EUそのものを内部から崩壊させる導火線になるでしょう。


◆かつてワイルドだろう?と言うのが流行りましたが、そう言えばどこかの財務相もワイルドな方がいらっしゃいましたね。

ボルサリーノ


しかも双方とも借金大国として1位と2位の関係にあります。wwww

さいむぐらふ


笑っている場合じゃないですね!失礼しましましたwww


債務グラフ出典
http://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=GGXWDG_NGDP&c1=GR&c2=JP&s=&e=
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