脱工業社会が米国の崩壊を招いた



◆1950年後半から60年代までの米国は世界最大の工業大国でした。米国産業の代表は何と言っても自動車です。次々に発表される大型のセダンやコンバーチブルのデザインや色彩は若者の垂涎の的であり、アメリカン・ドリームの象徴でした。

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◆その頃日本では軽自動車が作られていました。スバル360そしてマツダ・キャロル360です。

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キャロル

◆しかし、1060年代後半から米国は新しい産業形態を変えてしまいました。知識・情報・サービスを扱う第三次産業に軸足を起き、特に金融を中心に据えて脱工業社会に変化していったのです。つまり大きな工場を建て、手間暇かけて車や機械を作り、全国に販売店を開き多くのセールスマンを雇って宣伝費を使って売るなどという、面倒な商売は止めて、金が金を生む投機で手っ取り早く儲ける方法を編み出したのです。

◆自動車産業だけでなく、繊維や食料などの生産手段を海外に移してしまったことから米国の没落が始まったのです。物作りは労働者賃金の安い中国やメキシコなどにアウトソーシングするというやり方で、米国の多くの工場からどんどん労働者が解雇され失業者があふれるようになりました。

◆自動車工場がひしめいていたミシガン州のデトロイト市の中心部は隆盛を極めていた頃の面影はなく、廃墟となっています。

廃墟

Michigan Central Station Detroit | Aerial Imagery Works


Detroit in Ruins

◆それにしても1955年から1960年代の米国は輝いていました。米国庶民の暮らしは当時の日本に比べようがないほど文化的で革新的なものでした。

だんらん

Remember When - Back to the 50's & 60's


◆この頃は米軍基地に極東放送というラジオ局があり米兵向けの放送が盛んで、夜7時ごろになると毎晩ビッグバンドによるダンスミュージックが流れていました。

米兵

日本の歌謡曲や浪曲しか聞いたことのない耳には、何と新鮮で、洗練された音楽だろうと必死にラジオにかじりついていた頃を思い出します。

◆各ビッグバンドにはそれぞれオープニング曲と言うのがあります。ベニー・グッドマンのクラリネットで「レッツ・ダンス」

Benny Goodman Let's Dance - Don't Be That Way


◆ダンス客は中年以上の年配者が多く、若者の間ではロックンロールが流行していましたので、棲分けが出来ていたのでしょう。
男性はタキシードに蝶タイ、女性はイブニングドレスという正装で生活に余裕が見られます。やはりこうした中流層がこの国をしっかり支えていたのですね。

◆そして次はお馴染み、グレン・ミラーのオープニング、「ムーンライト・セレナーデ」

Moonlight Serenade


◆続いてはトミー・ドーシーのトロンボーンで「センチになって」

Tommy Dorsey - I'm Getting Sentimental Over You


◆ハリー・ジェームズのトランペットで「スリピー・ラグーン」

Harry James & His Orchestra - By The Sleepy Lagoon


◆最後にコーデッツの「ミスター・サンドマン」私に夢を運んできてと歌っています。ミスター・サンドマンはドナルド・トランプとイメージが重なります。

Mr Sandman Chordettes 1954


◆彼の支持者たちは強いアメリカ、夢の持てる偉大なアメリカの復興を実業家として成功したトランプに託しているのではないでしょうか。トランプは日本や中国から仕事を取り戻すと言っています。支持者たちは疲弊した米国をもう一度栄光ある工業国として立て直してほしいという夢を託しているのでしょう。
しかし、ドナルド・トランプの独走を許すなとネオコン・ブッシュ一族やウォールストリート・ジャーナルなどメディアが一丸となって潰しにかかっています。特にトランプが9,11をブッシュ一族の仕業だと知っていることから、パパブッシュが死刑宣告を出しています。果たしてどうなることか・・・

◆なんでも米国の後追いをする日本でも中間層がごっそり抜け落ちて格差が広がっていますが、物作りをすっかり止めてしまわなかったことが幸いして、まだ、この国の経済をなんとか支えています。実物経済なしの金融だけでは世の中は成り立ちません。

▼物つくりを止めたら日本は終わりだニャ!

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